伝えたい。あなたに。"second story"
『大丈夫?』
後ろから声をかける。
すると突然走り出した。
『ちょっと、、!危ないよ。』
その先には階段がある。
『止まって!』
我を忘れて、女の子を追いかける。
『まって!』
精一杯腕を伸ばし、階段に行こうとする女の子をつかむ。
女の子の体が私の腕の中に入る。
『ゆみ!!』
お母さんらしき人の呼ぶ声が聞こえる。
けれど、私の足は階段の段差を捉えていなくて。
バタバタッバタッ
踊り場まで一気に転げ落ちる。
女の子はしっかり腕の中にいる。
ふぅ。
よかった。
子供が階段から落ちれば、大惨事になりかねない。
『ゆみ!』
『ゆみちゃん!』
『ゆみ!』
腕の中にいるゆみちゃんの顔を見る。今にも泣きそうだが、我慢しているようだ。
『強いね、ゆみちゃん。』
その瞬間お母さんがゆみちゃんを抱き上げる。
お母さんを見上げる前に、
『何してるのよ!ゆみを殺す気!?』
一瞬、投げかけられた言葉に耳を疑ってしまった。
『まったく、気をつけてよね!
ゆみ、、大丈夫?痛くなかった?』
、、、、、。
言葉が出てこない。
大きな声はまだ苦手かもしれない。
それでも、ゆみちゃんが大事に至らなかっただけ本当によかった。
寄り道をするからこんなことになるんだ、とも思いつつ、寄り道をしたから助けられたのかもしれないとも思った。
『大丈夫ですか?』
看護師さんの一人に声をかけられる。
『はい、大丈夫です。』
そう答えて立ち上がろうとする。
すると、脇腹に鈍痛が走った。
まさか怒り狂った母親の前では言えないと思い、足早にその場を立ち去る。
最悪の事態なのは私だ。
外泊を控えて、やっと手にするこの日を、無駄にはできない。
周りには看護師しかいないようだし、山瀬先生の耳に入ることはないだろう。
小さく深呼吸をする。
もう少しで登り切るというのに。
胸がギュッと締め付けられた。
なんで、、、。
なんでまた。
もう克服したはずなのに。
大きな声もなんともなかったのに。
歩みを止めて、手すりに体を預ける。
こんなの絶対いや。
外泊許可をもらうんだから。
いや。
こんなの。
無理やり足を前に出す。
でも、
後ろから声をかける。
すると突然走り出した。
『ちょっと、、!危ないよ。』
その先には階段がある。
『止まって!』
我を忘れて、女の子を追いかける。
『まって!』
精一杯腕を伸ばし、階段に行こうとする女の子をつかむ。
女の子の体が私の腕の中に入る。
『ゆみ!!』
お母さんらしき人の呼ぶ声が聞こえる。
けれど、私の足は階段の段差を捉えていなくて。
バタバタッバタッ
踊り場まで一気に転げ落ちる。
女の子はしっかり腕の中にいる。
ふぅ。
よかった。
子供が階段から落ちれば、大惨事になりかねない。
『ゆみ!』
『ゆみちゃん!』
『ゆみ!』
腕の中にいるゆみちゃんの顔を見る。今にも泣きそうだが、我慢しているようだ。
『強いね、ゆみちゃん。』
その瞬間お母さんがゆみちゃんを抱き上げる。
お母さんを見上げる前に、
『何してるのよ!ゆみを殺す気!?』
一瞬、投げかけられた言葉に耳を疑ってしまった。
『まったく、気をつけてよね!
ゆみ、、大丈夫?痛くなかった?』
、、、、、。
言葉が出てこない。
大きな声はまだ苦手かもしれない。
それでも、ゆみちゃんが大事に至らなかっただけ本当によかった。
寄り道をするからこんなことになるんだ、とも思いつつ、寄り道をしたから助けられたのかもしれないとも思った。
『大丈夫ですか?』
看護師さんの一人に声をかけられる。
『はい、大丈夫です。』
そう答えて立ち上がろうとする。
すると、脇腹に鈍痛が走った。
まさか怒り狂った母親の前では言えないと思い、足早にその場を立ち去る。
最悪の事態なのは私だ。
外泊を控えて、やっと手にするこの日を、無駄にはできない。
周りには看護師しかいないようだし、山瀬先生の耳に入ることはないだろう。
小さく深呼吸をする。
もう少しで登り切るというのに。
胸がギュッと締め付けられた。
なんで、、、。
なんでまた。
もう克服したはずなのに。
大きな声もなんともなかったのに。
歩みを止めて、手すりに体を預ける。
こんなの絶対いや。
外泊許可をもらうんだから。
いや。
こんなの。
無理やり足を前に出す。
でも、