白と黒
フミヤは俺より1歳下だが、今の塗装屋に就職した時期が一緒だったため、タメのように仲良くしている。

俺はフミヤがくわえたタバコに自分のライターで火をつけてやった。

「悪いな。なんかしばらくひとりでいたくてさ。自分でもなんでだかわかんねえんだよ。突然ミサと距離をおきたくなったのもなんでだか…。」

「そっか。別に焦んなくていいんじゃね?そのうち自然といつものノリに戻る日がくんだろ。」

男同士だとこういう時、楽だ。
ほっといて欲しい時は、必ずほっといてくれる。

「悪いな。」

俺はそう言って、仕事に戻った。
< 4 / 18 >

この作品をシェア

pagetop