白と黒
「覚えていてくれたんですね!嬉しいです。白井さんの卒業式の時に一度お話しただけだったので、覚えていていただけるとは思っていませんでした。」

忘れるはずもなかった。
俺は黒川美咲に恋していたのだから。
卒業式の日には初めて黒川に話し掛けられ、かなり嬉しかったのを覚えている。
校内一の美少女が他の誰でもなく、俺に話し掛けてきたのだと。
別に告白されたわけではなぃが、黒川の気持ちをはっきりと感じ取った。

「で、その黒川が突然どうしたんだ?」

あの卒業式から2年以上が経過している。
そもそも俺の携帯番号をなぜ知ってるんだ?

そこで電話の相手が変わった。
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