ねえ、理解不能【完】
家に帰ったら、階段をのぼって部屋をあけて、ベッドに直行した。流れ技だったとおもう。帰ってからベッドにいく最短記録を更新したよ、きっと。
思いっきりベッドにダイブしたい衝動に駆られて、勢いをつけてベッドに飛び乗る。
ボフン、って音がしてはねるかなと思ったのに、私のベッドはそんなにいいベッドじゃなかったみたい。
飛び乗ったら、身体は跳ねることなくベッドに打ち付けられて、ゴンッなんて鈍い音がする。ヤバイ、なんて焦った時にはもう身体中が痛かった。
「いったあーーー!」
痛さを利用して思いっきり叫ぶ。
叫んだら身体の痛みはちょっとやわらいだけど、ひとりで痛がってる状況の虚しさがいっぺんに押し寄せて、今度は心が痛くなった。