ねえ、理解不能【完】
「......川瀬くんエスパーだったの?」
「まさか。....でも白崎のことは知りたいって思うからかも」
「知っても面白くないよー」
「残念でしたーそれを決めるのは俺です」
爽やかな顔を少し意地悪にゆがめて、そんなことを言う。一瞬ドキってしちゃったじゃないか。
「俺でよかったらいつでも話聞くよ?」
私の顔を心配そうに見つめてくる上目がちな瞳。
本当にこの人のことを可愛いって言ったのは誰なんだろう。絶対にかっこいいの間違いだ。
心臓がドキドキ音を立てているのは、不可抗力。
本当に今まで千草以外の男の人を知らなすぎたんだなって実感する。
「.......白崎そこで照れるのはずるいよね」
「て、照れてないよ?!」
「嘘はついちゃだめ」
いつもの爽やかとは違う風に口角があがったように思ったのは気のせいかな。
.......川瀬くん私が照れることを分かっててやってる確信犯?
だけど川瀬君みたいな爽やかクンは、そんなことをわざとするようなタイプじゃないか。
「.......白崎、違う。からかいたいわけじゃなくて、白崎が元気ないのは嫌だから、俺が力になれるならなりたいって思ってる」
ほんとうに心配してくれているみたいだ。