ねえ、理解不能【完】
そこからは、私も妃沙ちゃんもお菓子作りに集中することにした。
アップルパイといちご大福。妃沙ちゃんのおかげで、とっても美味しそうに出来上がった。
私は、パイ生地を並べたり、焼き加減をみて美味しそう!っていう係を主に担当したの。あと、いちごを包む作業もちゃんと頑張った。
それ以外は、妃沙ちゃんがやってくれたけれど。
できたものを妃沙ちゃんの部屋までもっていって、いまからは作ったお菓子を食べつつ女子会だ。
「ちょっと散らかってるけど、」
なんて、妃沙ちゃんは恥ずかしそうに言っていたけれど、まったくもって綺麗だった。
茶色と桃色で統一された家具と、大きな本棚にたくさんの本。ガーリーだけど、落ち着いた部屋は、妃沙ちゃんらしい。
わたしは、もこもこの絨毯の上に座る。