ねえ、理解不能【完】
ゆうは、私を好きでいてくれた。
だけど、もう、もらえない。いらないの。
本当に最低な私だ。
既読はすぐについた。
ゆうに、私の返事が届いたってことだ。
ゆうが今どんな表情をしているのか想像したら、息をぐっと止めてしまった。送ったのは私なのに。
じっと画面を見つめる。
ピコン、と重い気持ちに似つかないポップな通知音が部屋に響く。
すぐにゆうからは返事がきた。
【うん、そのつもりだよ。本当にごめん】
ゆうの声まで聞こえてきそうな文章に、私は思わず目を閉じた。
傷つけてくれてありがとう、なんて、さっき一瞬思ってしまったことに泣きたくなる。
ひとつも交わらない私とゆうの真っ直ぐさ。
恋を教えてくれる、って、そうやってずっと与えてばかりくれたこと。傷つけてくれてありがとう、なんて思う私とこれ以上一緒にいなくてよかったよ、なんて全部全部エゴだらけだ。