ねえ、理解不能【完】
しばらくそのまま壁にもたれて待っていたら、青が入っていった教室の後ろの扉が開いた。
身体は動かさずに横目で見たら、そこには川瀬だけがいて。
顔を見たら、かっと、自分が思っていたよりも怒りが頭にのぼってしまって、落ち着かせるようにまた息をゆっくりと吐く。
俺に近づいてきた川瀬は、目の前に立って、とてつもなく痛々しい笑みを浮かべた。
殴ってやりたい、とかそういう暴力的なことよりも、まず先に、青がどれだけ怖かったか分かってんのか、って問いただしたくなる。