ねえ、理解不能【完】
千草とはクラスが違う。
私がA組で、千草はD組だ。
千草と同じクラスになれますようにって初詣で願ったのに、神様は意地悪で見事に離れてしまった。
クラス発表の日は一日中ショックを受けていたっけ。なんだか懐かしい。
千草は全く残念そうにはしていなかったけれど、帰りにお前を迎えにいくの面倒、とかなんとか言ってだるそうにぼやいてた。
「じゃーね!千草、また放課後」
学年廊下で、千草とは別れる。
さっきのプチ喧嘩を水に流して手までつけてばいばいしてあげたのに、千草は無視していってしまった。千草のせいで一方的に手を振ってる恥ずかしいやつになっちゃった。最悪だ。
どんどん遠ざかっていく背中。
本当に、どれだけ感じ悪くすれば気が済むんだろう。