ねえ、理解不能【完】






「ね、千草。今週で学校終わるけど、」

「うん」

「夏休み、どうする?」




帰り道。


手は繋がないみたいだ。


でも触れなくても、心がずっと傍にあるから別にいい。
本当は、ちょっと、触れたいけど。





「どうもしない、」

「もー」


私も千草もインドアだけど、せっかくの夏休みくらい夏らしいことしたいなって。
できれば、千草としたいな、って私は思う。

それなのに、千草はそうは思ってないみたい。


昨日のあの幸せそうな表情をみせた千草は一日にしてどこいったの?って、通常運転の面倒くさがりに戻った千草に、小さくため息を落とす。



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