ねえ、理解不能【完】
「.............、」
千草がまたため息をつく。今日分かったことだけど、私、千草のため息が大嫌いだ。
不機嫌になって、馬鹿にされて、今日千草からプラスの感情を何ももらってない。
私だけこんなに気をつかってるのって、絶対変だし不公平だ。
そんな気持ちを込めて千草を睨んだら、千草は目を細めて、青、と冷たくわたしの名前を呼んだ。
「今日ってさ、それ頼みにきた?」
心底迷惑そうに顔をゆがめて、
意地悪なことを聞く。
「え、」
そうじゃないって言えばよかったのに、咄嗟に返事はできなかった。
いつも口数が少ないくせに、追い打ちをかけるように千草は言葉を続ける。