ねえ、理解不能【完】
幼なじみより彼女
◇
次の日の朝は、来ないでってたくさん願ったのに、あっけなく来てしまった。
目覚め一番に頭に浮かんだのは、千草のこと。
ため息がでる。朝から幸せが逃げちゃったけど、食べる元気もなかった。
泣いていつの間にか眠ってしまったから瞼も重くて、頭もぼーってしてる。
それでもこんなことで休むわけにはいかないから、ベッドから起き上がって学校に行く準備をする。
モヤモヤとムカムカ、心の天気は完全に雨模様。
この感覚に似たものは友達と喧嘩した時に味わったことがある。
だけど、千草が相手だと少し違う気がするの。
幼なじみとの仲違いは、やっぱり悪い意味でも特別なのかもしれない。