彼女は実は男で溺愛で

 電車に揺られ、中間地点辺りで待ち合わせる。

 違う路線上に住む悠里さんのアパートへは、電車に乗り換える必要がある。
 その乗り換え地点で、待ち合わせをした。

 どちらかが長く待つといけないからと、待ち合わせ場所はコーヒーショップ。
 そのコーヒーショップに着くと、外に向かって座るガラス張りのカウンターに悠里さんを見つけた。

 スーツ姿の彼はコーヒーを片手に、優雅に脚を組んでいる。
 その姿に見惚れているのは、私だけではなかった。

 道行く人が「あの人、かっこいいね」と話しているのが耳に入る。

 コーヒーを置き、腕時計を確認する姿も絵になっていて。
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