初恋してます。
「ちょっと、勘違いしないで?!本当に、ヤメテ……!!」



「私、応援するから!」



他の人だったら、嫌だけど。



大好きなお姉ちゃんだったら、別に良いよ。



お姉ちゃんが本気で蓮くんのことを大好きだったら。



私は蓮くんの彼女立候補だって喜んでおりられるんだよ。



お姉ちゃんは何だかんだ言って厳しいところもあるけれど、私は小さい頃からずっとお姉ちゃんのことを頼りにしていて、大好きなんだからね。



──そして、蓮くんのことも大好き。



断言はできないけれど、きっと、……蓮くんの好きな人はお姉ちゃんだと私は確信をしている。



お姉ちゃんはただ気づいていないと思うけれどお姉ちゃんを見ている時の蓮くんのあの熱い眼差しは特別に好きな人だけを見る時の眼差しだよ。



お姉ちゃん、そういうところ本当に鈍感だからね。



側で見ていると、二人の重なる視線、かなり熱いよ。



「いきなり、私の好きな人、蓮くんとか勝手に決めないでよ。はっ、何言ってるの?!」



どうやら、お姉ちゃんの頭の中はパニック状態になっている様子だ。

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