初恋してます。
・第三章
あれからというもの、お姉ちゃんと口を聞かない日がしばらく続き、私の表情は相変わらずの曇り空。
──ある日の下校時、蓮くんが私のことを心配して声をかけてきてくれた。
「お前、いつもの元気どうした?!最近、元気なくない?」
「……うん。なんだかね。とにかく、私の今の気持ちはスカッとしたいの!」
「スカッと……。よし、わかった」
そう言って蓮くんに連れてこられた場所がバッティングセンターだった。
バッティングセンターという文字を見ただけで腰が引けてくるが、ここまで来てはもう後ずさりはできない。
「この際だ、何か条件を付けよう。お前が何か良いルールを決めろよ」
「私が、決めてもいいの?」
蓮くんが「うん」と両手を組んだまま頷いた。