初恋してます。
・第四章
ある日の休日。
私はまたとんでもない夢を見た。
その夢の内容は、6時間目、物理の授業中。
一番眠くなる時間帯、魔の6時間目。
私は船を漕ぎながらギュッとシャーペンを強く握り締め、睡魔と戦いながら必死に授業を受けていた。
あだ名が頑固おやじの藤原先生がキリッときつい目つきで私を睨んだ。
藤原先生と目が合ったお陰で私の背筋少し急にピリッとした。
藤原先生を怒らせると凄く怖い、そして説教がとてもだらだらと長い。
よく藤原先生は堅物な性格で生徒の間で知られている。
すると、藤原先生が白いチョークを持ち黒板にロケットの構造図を時々咳払いをしながらさらさらと書き始め、そして皆に板書するように指示を出した。
板書、ロケットの構造図を?!
皆、真面目に書いている。
……えっ、嘘でしょ?!
精密に書かれたロケットの構造図、そのままそっくりノートに私が書けるわけがないから適当に崩して書いていく。
私の画力は下手すぎて、最高に破壊的だ。
隣の席の子が私のノートをチラッと覗き見をして必死に口元に手を当てて噴き出すのをこらえている。