初恋してます。
・第七章
年が変わり、2月19日。
ちょうど卒業式が行われる2週間前。
2月の曇り空は濃い灰色で雲が重たくかんじる。
卒業式の準備が少しずつ進むなか、私は学校である場景を目にしてしまった。
放課後、校舎と体育館をつなぐ人けがない渡り廊下。
カラカラに乾いた空気の乾燥ぐあいを肌で感じながら私が正門へ向かって歩いている途中の時のことだった。
遠くの方からだけど見慣れた2人の姿を確認することができた。
それは蓮くんとお姉ちゃんだった。
私は首元に巻いていたマフラーで顔を半分ほど隠し、暫くの間木の陰にそっと身を潜めて2人の様子を見ていた。