初恋してます。
「私なら、別にいいよ。例え、軽蔑をされてもいい。これが、私の正直な気持ちだから。蓮、いいから、お願い、……早く手を離して!」
「だからっ、行くなって!」
「早く、真実を知りたいの!まだ、今なら間に合うかもしれないじゃん!」
「もう、もしかしたら間に合わないかもしれないんだぞ。そんなの、確かめたところで、それがもし真実だったら。……優衣は、どうするつもりなんだよ?」
お姉ちゃんの表情が段々と険しくなっていく。
「私は迷いなく、止める。止めるに決まってるじゃん!」
「今は──。もう、優衣が出てきて、とにかく歯車を狂わせたらいけないんだよ!」
「蓮、もう、お願いだから私に構わないでっ!」
「はっ、……おいっ………──」
お姉ちゃんは蓮くんが握る右手からスルリと左腕を振り払い走っていった。
蓮くんはその場で暫く呆然と立ち尽くしていた。
お姉ちゃんが走っていった先はいったいどこなんだろうか?
2人の会話だけでは今何が起きているのかさっぱり推測ができなかった。
そうだ、私は何も見ていなかったことにしよう。
何も見ていないし、何も聞いていない。
私は、何も知らない──。
なんだか胸の中がザワザワする。
「だからっ、行くなって!」
「早く、真実を知りたいの!まだ、今なら間に合うかもしれないじゃん!」
「もう、もしかしたら間に合わないかもしれないんだぞ。そんなの、確かめたところで、それがもし真実だったら。……優衣は、どうするつもりなんだよ?」
お姉ちゃんの表情が段々と険しくなっていく。
「私は迷いなく、止める。止めるに決まってるじゃん!」
「今は──。もう、優衣が出てきて、とにかく歯車を狂わせたらいけないんだよ!」
「蓮、もう、お願いだから私に構わないでっ!」
「はっ、……おいっ………──」
お姉ちゃんは蓮くんが握る右手からスルリと左腕を振り払い走っていった。
蓮くんはその場で暫く呆然と立ち尽くしていた。
お姉ちゃんが走っていった先はいったいどこなんだろうか?
2人の会話だけでは今何が起きているのかさっぱり推測ができなかった。
そうだ、私は何も見ていなかったことにしよう。
何も見ていないし、何も聞いていない。
私は、何も知らない──。
なんだか胸の中がザワザワする。