初恋してます。
──4月。
学校の部活の帰り道、私が良く行く最寄りのコンビニで蓮くんとバタリと遭遇をした。
「大学の入学式の帰り……?」
「そうだよ。で、お前は……?」
「部活の帰り。バスケットボール、私ね大分上達したんだよ。今からね、驚くことを言うよ!」
「なに?驚くことって」
「今日ね、私は副キャプテンになったの!」
「まじか!それは、凄いなぁ!」
「うん、凄いでしょー!」
「そっかぁ、じゃあ、お祝いにバニラアイスクリーム、今日奢るよ。お前、好き、だったよな?」
「うん、うん。大好きだよ。やったぁっ!」
「バイト、あんまり入れなくて。今月は金欠でさ、バニラアイスクリームぐらいしか奢れないけど……」
「十分嬉しい、凄く嬉しい!」
「いつか、もっと良いものをご馳走できるように俺頑張るよ!」
「い・つ・か・ね……。いつだろうね。“いつか”、早くこないかなぁ?」
「お前、せっかちだな……」と蓮くんが笑った。
その時、私はふと頭の中で賭けに出ようと思った。
今日は、4月1日。
傷つく確率は、半分に半減できる。
それは、今日だけは唯一特別にうまく誤魔化せられる日だから。
学校の部活の帰り道、私が良く行く最寄りのコンビニで蓮くんとバタリと遭遇をした。
「大学の入学式の帰り……?」
「そうだよ。で、お前は……?」
「部活の帰り。バスケットボール、私ね大分上達したんだよ。今からね、驚くことを言うよ!」
「なに?驚くことって」
「今日ね、私は副キャプテンになったの!」
「まじか!それは、凄いなぁ!」
「うん、凄いでしょー!」
「そっかぁ、じゃあ、お祝いにバニラアイスクリーム、今日奢るよ。お前、好き、だったよな?」
「うん、うん。大好きだよ。やったぁっ!」
「バイト、あんまり入れなくて。今月は金欠でさ、バニラアイスクリームぐらいしか奢れないけど……」
「十分嬉しい、凄く嬉しい!」
「いつか、もっと良いものをご馳走できるように俺頑張るよ!」
「い・つ・か・ね……。いつだろうね。“いつか”、早くこないかなぁ?」
「お前、せっかちだな……」と蓮くんが笑った。
その時、私はふと頭の中で賭けに出ようと思った。
今日は、4月1日。
傷つく確率は、半分に半減できる。
それは、今日だけは唯一特別にうまく誤魔化せられる日だから。