Get over it.
次の日の学校は異様な空気が立ち込めていた。

私を見る目が、いつもより険しい。

私を見ては、コソコソと話す人も目についた。

時々、「姫が・・」「ガーディアン・・」などの声が聞こえる。


その原因が分かったのは、2時間目が終わった後だった。


「早坂さん、ちょっといい?」

いつも私に悪態をつく3年の先輩が教室にきた。

周りを囲まれ、開き教室に連れてこられた。

「何なんですか。」

「あんた、ガーディアンの姫を攫って襲わせようとしたんだって」

「はッ!何ですかそれ!」

「しらばっくれないで!あんたが姫を攫った連中と会っている動画が
 あるのよ!」

そう言って見せられた動画には、私そっくりの女の後ろ姿とガラの悪い
男が話している姿が映っていた。

「こんなの知らない!私じゃない!」

「ハッ!誰がどう見てもあんたじゃないの!汚い女!最低!」

罵声と共に、左頬に痛みを感じた。

それが合図かのように、蹴りや拳が続き、気がついた時には
空き教室に一人横たわっていた。



< 11 / 63 >

この作品をシェア

pagetop