Get over it.
大神組の屋敷を出ると車は小高い場所に建つマンションの地下駐車場に
入った。

車から降りるとエレベーターが3基あり、父である織田さんが一番端の
エレベーターに向かう。

「部屋にはこのエレベーターでしか行けません。このカードキーをここに
 かざしてください。そうすれば自動で部屋の階までいくようになります。
 ちなみに部屋は7Fになります。」


エレベーターを降りるとドアが二つあった。

「この部屋は若の側近と組のものが3人で住んでいます。
 若と玲さんは奥の部屋になります。」

織田さんの後に続き部屋に入ると、広い玄関・・ここだけで私が一人で住んでた
部屋の分ありそうだった。

玄関から直ぐの扉を開けると、広いリビングが広がっている。

「うわー、凄い・・」

40帖はありそうなリビング、正面には大きな窓があり、そこからはこの街が
一望でき、その先には海が見えている。

「夜は夜景が綺麗ですよ。」

「そうなんですか!?」

リビングの隣には、キッチンとバーカウンターまであった。

そして、リビングの脇には上に続く階段があった。

「玲、上に行ってみるか?」私の視線に気がついた龍生が私の手を取った。

「うん。」


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