Get over it.
龍生との空間は心地が良い。

龍生と私が知り合ったのは、私がここに入学して暫く経ってから


入学して直ぐに、私が皆の憧れるガーディアンと仲が良いと知ると
妬みや嫉妬からか、いろんな人に呼び出されては嫌がらせを受ける
事が頻繁にあった。

そんな時、逃げ込んだ先が図書室だった。

誰もいないと思っていた図書室のソファーで寝転ぶ男。

至って普通の、イヤどちらかというと目立たない地味そうな男

その人は、私の存在に気がつくと起き上がり私を視界に入れた

地味な男のはずなのに、纏う雰囲気がどこか違う気がした


「少しここに居てもいいかな?」

遠慮気味にそう声をかけると、低めのハスキーボイスで

「別に、好きにすれば・・」

そうこたえた。



それからは、何かある度に図書室に行くようになった。

私が行くと、龍生はいつもソファーに横になっていた。

そして、少しずつ会話をするようになった。

龍生は私の一つ上だったけど、本人の希望で呼び捨てで呼んだ。


大した会話があるわけでもないけど、それでも龍生が私を受け入れて
くれていることは、なんとなく伝わってくる。



龍生との図書室は、もう一つの私の大事な居場所となった。



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