君という名の広い空


春……哉。

礼奈ちゃんと一緒にいる──…


「そんな無理に笑わなくても大丈夫だよ…。」

やっぱり奈美には分かってしまうんだ────…

『うん、大丈夫だよ!』
「そう?ならいいけど…」

大丈夫。
大丈夫。
大丈夫っ───…




ガラッ

「あっ 優ー!お前昨日のプリント終わった?」
『当たり前〜てか、見せないよ?』
「えー!?見せてよ!!」
『しょうがないなぁ……。はいっ!

ちゃんと返してよ!あたし今日あたるんだから。』
「おーう!ありがとー」
ニカッ



あぁ────…

やっぱり…。

あの笑顔を見ると、どうでも良くなる…。

悩みなんてどこかにとんでいってしまう………。



好き。

あの笑顔が好き。
あの声が好き。
あの温かさが好き──…



今にも溢れてしまいそうなあたしの気持ち───…






いつになったら、
あなたに







届きますか?


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