君という名の広い空

「見てたら分かんだよ。」
『じゃあ何で…』

分かってたのに…？
あたし…最低なのに…？


「好きだからだよ。だから、優が俺の事好きじゃないって分かってても…付き合ってくれるだけで…それだけで嬉しかった。」


颯馬──…
そんなに想ってくれてたんだ。

ごめんね。

あたしのした事は振る事よりも酷かった。

『ごめんねっ…本当にごめんねっ…。あたし…。逃げてばっかで…。』
「いいよ。お前も辛かったんだろ？」



優しすぎるよぉ…。

颯馬────…


でも、あたし、告白されて嬉しかったよ？

颯馬だから嬉しかったんだよ？


それだけは、分かってほしい。