君という名の広い空


それからあたしと奈美は毎日毎日、飽きもせず笑い合った。



颯馬も。

少し気まずい時もあったけど、今では告白される前みたいに元通り。

2人のおかげで、毎日が楽しくなった。
大切になった。



それに、もうひとつ…

あたしにとっていい出来事。


昨日の席替え───…

すごく緊張しながら、春哉と隣になりますようにっ…って願いながら引いた。


そのくじは────…




2人からのプレゼントだったのかもしれない。



「優誰と隣だった!?」
『ん〜…15番だから…』
『嘘…春哉の隣だっ…!』
「きゃー!よかったじゃん!」


嬉しいっ…。

春哉と隣の席だなんて──…

すごく嬉しい。


「チャンスだよ!」

そうだ。
チャンスだ。

あたし、頑張るよ…。


「げっ!優と隣じゃん!」
『春哉っ!………そのままあんたに返す!』

やっぱりあたしは、春哉じゃないとダメなの。


「あっ…颯馬君と隣…」
「山本奈美?だっけ?優の友達か。よろしく。」



本当に、頑張るから。

後悔しないように。

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