君という名の広い空
練習もせずにベンチに座り込み、話している先輩。
あまり見たくない光景───…
真剣に練習してる先輩もいるのに…。
「あははっ!!超うけるし(笑)」
真剣に練習していても、耳障りに、耳に入ってくる──…
「でさー!あたし春哉くんのファンクラブ入ったよ!んで、今日春哉くんにアド教えたの!」
…!?
思わず先輩がいる方向を向いてしまった。
耳を傾けた。
「そしたらさっ!俺ケータイ持ってないし、あたしの事知らないからって、断られたの!」
「うそー!てか、かっこいいし!」
はぁ…。
良かった…。
すごく安心した。