君という名の広い空


キーンコーンカーンコーン──…



また嫌な休み時間っ…。

ガラッ
「春哉ぁ〜」

イラッ…。
違うクラスの女っ


『…。』
「どした?」
『ん?あ、奈美と颯馬ぁ〜』
最近、また仲良くなってるな。
颯馬も、奈美の事好きだったらいいのに──…

いつも、2人で喋ってるし、移動教室とか、2人の時あるし…。

周りから見たら、もうカップルなんだけどなぁ…。

お似合いだし!


キーンコーンカーンコーン──…

よっしゃぁ〜
授業中だけでいいから…。
ちょっとでも、あたしの方を向いてほしいな。


そういえばっ!
もうすぐ、2学期が終わる──…。
そうしたら、席離れるじゃん…。

3学期は───
バレンタインがあるし、あげようかな。
春哉、甘いモノ好きだし、何年振りかに渡そう!

そして、その時に伝える──…

好き。 って。

聞いてみようかな。

『ねぇ!春哉、まだ早いけど、バレンタインにチョコ貰って!絶対おいしいの作るから!』

恥ずかしかったけれど、思い切って言ってみたら、言えたよ。

「ん〜毒入ってなかったら食べる〜(笑)」



嘘っ

やったー!!


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