君という名の広い空
それに、嫌がらせもなくなった。
まだ、二人は付き合ってるけど…。
でも、あたしは前にも増して学校に行くのが楽しくなった。
毎日毎日隣に春哉がいる。そして、優也がいる。
今日はまた優也に相談にのってもらった。
教室で、優也が春哉の席に座って。
あたしは、優也と二人で保健委員をやっている。
今日、保健委員の仕事を終わらせなければいけないから、こうして教室に残っているんだ。
優也は、野球部の遠征であった事とか春哉が遠征で監督に怒られた事とかを話してくれて、楽しかった。
そして、その話はネタ切れかなぁ…と思って、話題を作った。
『そういえばさ、優也は好きな人いないの?』
あたしは、優也に好きな人の事とか相談してるけど、優也からは部活の話しか聞いていない。
だから、気になったんだ。そう、いつも野球の話だけだから。好きな人の話を聞いた事が無かったから。
その時は、自分にそう言い聞かせた。