クローバー~約束~
ネックレスの許可
翌日、美穂は12時半に出勤した。坂上店長にクローバーのネックレスを付けておく許可をもらうためもあって早めに出勤したのだ。
「和泉さん、おはようございます」
バイトの西田希が声をかけてくる。
「お疲れさまです。坂上店長は?」
「休憩中です。スタッフルームで休んでいると思います」
「ありがとう」
奥にある、スタッフルームへ行く。スタッフルームからは、奥でパティシエがケーキを作っているのを見ることができる。
「あら、おはよう、和泉さん。早いのね」
「お願いがあって、早めに来ました。このネックレスを仕事中に付けていてもいいでしょうか。制服の中に入れて、トップ部分は見えないようにしますから」
「・・・なにか、大切なものなの?」
「カズキくんが、10年後も20年後も一緒にいよう、って約束してくれた、『約束』のしるしなんです」
「そう・・・恋人になったのね」
と言う店長はどこか淋しそうだった。
「はい。つきあうことになりました」
「仕方ないわね…肌身離さずつけておきたいのね。分かった、了解」
「ありがとうございます」
「じゃあ、着替えて、少し早いけど、入ってくれる?」
「分かりました」
その日のスタートはスムーズだった。順調にケーキが売れ、注文が入り、カフェもそれなりに人が入っていた。「事件」が起きたのは、3時を少し回ったころだった。
「和泉さん、おはようございます」
バイトの西田希が声をかけてくる。
「お疲れさまです。坂上店長は?」
「休憩中です。スタッフルームで休んでいると思います」
「ありがとう」
奥にある、スタッフルームへ行く。スタッフルームからは、奥でパティシエがケーキを作っているのを見ることができる。
「あら、おはよう、和泉さん。早いのね」
「お願いがあって、早めに来ました。このネックレスを仕事中に付けていてもいいでしょうか。制服の中に入れて、トップ部分は見えないようにしますから」
「・・・なにか、大切なものなの?」
「カズキくんが、10年後も20年後も一緒にいよう、って約束してくれた、『約束』のしるしなんです」
「そう・・・恋人になったのね」
と言う店長はどこか淋しそうだった。
「はい。つきあうことになりました」
「仕方ないわね…肌身離さずつけておきたいのね。分かった、了解」
「ありがとうございます」
「じゃあ、着替えて、少し早いけど、入ってくれる?」
「分かりました」
その日のスタートはスムーズだった。順調にケーキが売れ、注文が入り、カフェもそれなりに人が入っていた。「事件」が起きたのは、3時を少し回ったころだった。