電波の闇
三限目。
数学。

先生の声が、心地よい。

どんどん眠りに落ちていく……………

「ぉぃ」

……………

「ぉい」

……………

「おい!」

「…うえっ?」

後ろの健太に起こされた。

「あのさ、明日暇か?」

「明日?」

忙しい。
やることは、サイト更新、ネットサーフィン、昼寝、ああなんて忙しいんだろう。

「ごめ、デート」

「うぉおおぉ!?」

「……………!?」

クラス中の視線が集まった。痛い。
なんてリアクションとるんだろう。

「健太、うるさい」

「いやいやいや、ありえね、マジありえねー、ああ、アレか、嘘だろ、なぁ、嘘だろ?」

女々しい。

「明日は、忙しいんだってば」

「嘘だろ?、なぁ嘘だろ?」

女々しいにも程がある。

「じゃあ、おやすみ」

「マジかよ……………」


昼休みまで、眠りつこう。

「マジかよ……………」


ああ、うるさい。


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