僕にも甘い季節がやってきた

商業高校に通う三年生

高島理人(たかしまりひと)

「ただいまー」

「おかえり、理人」

玄関の靴と声に反応して急いでリビングへ行く

「和兄!(かずにい)」

「おぅ、元気にしてたか?」

「うん!いつ帰ってたの?」

「今だよ、遅い正月休みをもらってな」

「お正月楽しみにしてたのにさ」

「引き継ぎとか練習試合とかあってな、ほら、お土産」

「ありがとう!」

和兄は僕のねえねの彼氏だ

大学生で県外に出ていてバスケ部に入っている

ねえねと和兄は高校の時から同じバスケ部で付き合い始めた
中学も同じだったけどその頃はあまり会話もなかったみたい

和兄の家族と僕の家族は月1回飲み会をしていてそこから仲良くなった

和兄はカッコよくて当時小6だった僕にも優しく、遊びにも連れて行ってくれて昔から大好きだ

「いつまでこっちにいるの?」

「明後日かな」

「えー、短い」

「今日は理人の家で飲み会あるからゲームするか?」

「本当に?聞いてなかった、じゃあ着替える」

理人は部屋に上がっていった
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