甘いキスはいかがですか?
顔を赤くしながら笑う織里奈が可愛くてたまらない。俺は辺りを見回す。よし、誰もいないな。

「ん?翔くん?……んんっ」

冷たくなった唇をこっそり重ねる。普段は幼くて可愛く見える織里奈は、キスをすると一気に色っぽくなる。キス以上のことをしたらどんな顔を見せるんだろうと気になるほどだ。

「ふぁっ……んん……」

喋らせる暇も与えず、キスを繰り返す。織里奈のこの表情も、可愛らしさも、知っているのは自分だけ。そう思うとキスが止まらない。

「んん〜……!!」

苦しそうに織里奈が胸を押してきたので、俺は残念だと思いながらも唇を離す。織里奈の顔はさっきよりも赤くなっていた。

「そ、外でキスしちゃダメ!!誰かに見られたら……」

恥ずかしがる織里奈に、「俺は別にいいけど?そうしたら、織里奈が俺のものって見せつけられるし」と笑う。

「もう!チョコあげないよ?」

織里奈はそう言い怒る。そんな顔も可愛いけど、言ったら本当にチョコを貰えなくなるかな。
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