嘘の仮面
あの臭い空間から抜けられて本当にホッとした。
自分が思ってるよりげっそりしている顔をしていたのか、かっこいい顔の人が笑う。
「ふは、ひっでぇ顔してんな」
「えっそんなに酷いですか?」
「なかなかに」
「まじか…」
心なしか少し苦しい気がして思わずネクタイを弛めた。
「…お前、名前は?」
「あ、今日転入してきた如月誠って言います」
綺麗な顔の人に名前を聞かれた。
なんか自分が平凡過ぎて嫌になるな〜とか思いながらも名を名乗る。
よろしくお願いしますと軽く頭を下げると、3人はそれぞれに返事をしてくれる。
最初に何も興味を持たれなかったからよろしくされないもんだと勝手に思ってたけど、そんなことなさそうで安心した。
「俺は岬 唯斗。よろしく!」
「俺は仁敷 理人」
「名取 瑠衣」
個性出るな〜。
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