【ビリーズ・ブート・キャンプ】
プログラム2
どこまで?


どこまでだっけか?

話。



とにかくさ

飲んだねー


呑んだ。

つらくてつらくて酒ばかり飲んだ

やってられねーというか
シラフきついって


そいでさ、飲んでばっかりだと金とかさすがになくなるじゃん

勤労意欲

まるでないじゃん

しょうがないからクスリとか手を出したの
手を出したっていうてもさ

運ぶだけなんだけどさ

いやいや

なんつーの

最初、運ぶだけなんだけど

見るだけ

触るだけとか

気がついたらさ

ドップリなわけよ

一日中ガッチンガッチンにさ

キマッてんの

HAHA

あんまりさ

覚えてなんだよな


あの頃のことは。





でな、

運び屋の元締めみたいな

ヤンさんってよばれてる人がいてさ

その人
なんかおれにおもしろい話してやるとか

毎回 おれにいうの

え?

ほんとにおもしろいんですかぁ?とか

おれ

メッチャとし下のやつに

敬語ですよ

敬語。


『はははー

 はははー


 おもしろーい』とか



あのな

つまんねぇのそいつ


超つまんねぇの


オチの前に自分が笑っちゃう系?

なんか ハイハイとか

ほんとさ

超ウザイんですけどぉーな

そんななの


でもさ


なんか毎回よばれるの

「クロいの ちょ 来い来い」

とかいって


めんどくせぇなあって

まぁいちおう

それも…仕事じゃん


仕事のうちじゃん


でもさ

あるとき、すごいおもしろい話してきたんだよ

いや

おもしろいゆーても

おれにとってね

笑い話じゃなくて…

話じたいはつまんないんだけどさ

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