最後の言葉


「ハルナ…点滴で保ってるだけで…現状は何も変ってないんだよ…」

カズオの顔がまた曇りました。

「いいえ…むしろ悪くなってる…」

「どういうこと…?」

「彼女…元々心臓が弱いのに、食べないし薬も飲まないから、心臓に負担掛けちゃったみたい…発作を起こしたら、すぐに救急車を呼ぶようにって先生が…」

「それって…」

カズオの顔がますます曇ります。

「でも入院したところで…本人が生きようとしない限り、どうしようもないってさ」

「彼氏から電話さえ有れば…有るはず無いよな…」

「ハルナ…フラれたショックで現実が見えなくなってるんだよ…」

カズオはアリサに尋ねます。



< 11 / 23 >

この作品をシェア

pagetop