最後の言葉
ハルナが入院した翌日の、まだ陽の昇らない朝…。
管理人さんは、アリサの身体を気遣って付添いの交代を申し出たのですが、寝過ごしてしまったので、病院に急ごうと慌てて車に飛び乗ろうとしました。
すると、居るはずのないカズオの部屋に明かりが灯っています。
不審に思った管理人さんは、声をかけてみましたが返事がありません。
確かめようと、合鍵を使って中に入ろうとすると鍵は掛かっていませんでした。
恐る恐る中に入ると、六畳の居間で、カズオが布団も敷かずに畳の上で横たわっていました。