恋もオシャレもお任せあれ!〜乙女の魔法〜
princess fashionista
「何で俺まで買い物に付き合う必要があるんだ」

「いいじゃん。どうせ、暇でしょ」

日曜日、姫は優を連れてショッピングモールに来ていた。何となく来たくなったので、優をデートに誘ったのだ。優は遊びに来ているとしか考えていないだろうが……。

「このワンピース可愛い!あっ、こっちのトップスも!」

目を煌かせる姫を見て、優は微笑む。そして言った。

「お前、本当に変わったよな」

「前の方がよかった?」

「いや、今の方が堂々としていていいよ」

「フフッ。あたしも今の自分の方が好き!」

服をあれこれ見たりしていると、目の前を知り合いが通って行った。

「あれ?舞ちゃん?」

「えっ……。姫ちゃん……」

舞はバイトで忙しいため、遊んだことはない。そのため舞の私服を見るのは初めてだった。しかしーーー。

「時間ある?一緒に服買いに行こう」

舞の着ている服は、ヨレヨレの見たことのないキャラクターがプリントされたシャツにズボンという格好だった。高校二年生っぽくはない。
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