校内一モテる地味子ちゃんの裏の顔
俺は隣を歩いてそんなことを聞いてみる。
すると姫莉ちゃんは俺を見上げて、自分の頭に触れる。


「…そんなちっさいかな?」
「あっ、いや、そんなことないよ?
可愛いサイズだなって思っただけだよ?」


あ、焦る。
そんな寂しそうな顔しないで?
俺、流石に純粋な子の泣き顔は耐えられないよ?


「…146センチ、です」


しゅんとした感じで答えてくれる姫莉ちゃん。
なんとなくの予想はあってたけど……なんだか悪いことした気分…。


「あれだね、抱き締めやすそうなサイズ」
「……」


あ、テレてる。
顔赤いなぁ。
うー、純粋すぎて俺には勿体ないかもしれない。
…いや、絶対落とす。


「ぎゅーってしてあげようか?」
「い、いいですっ」


ちょっと茶化してあげると耳まで赤くなってた。
ソプラノ声が荒ぶる。
可愛い。


「なんか…あれだね、ゆみくん女の子に慣れてる」
「まぁー…噂になっちゃうくらいだからね〜」


確かに…、と呟いて俺を見上げる姫莉ちゃん。
前向いて歩きなよ、コケちゃうよ?


「あー…さっき電車行っちゃったかな」
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