校内一モテる地味子ちゃんの裏の顔
こんな地味な格好してるのにね、可愛いとか反則。
俺が真面目に落としてるのに、他の男に横取りされちゃったら、どーにかして仕返ししたくなっちゃう。


俺の最寄りから3駅、姫莉ちゃんの降りる駅。
タイミング良く目を覚ます姫莉ちゃん。


「…ん…ん?え…えっ、え?」


大パニック、姫莉ちゃん。
あわあわしてる。


「…ご、ごめんね?え、乗り過ごしちゃったよね?」
「うん、そーだねー」
「あぁ、ほんとごめんね?え、乗り越し代出すね?帰りのお金も…」
「いいよいいよ、気にしないで?眠たかったんでしょ?気持ちよく寝れてたならおっけーだよ?」


必殺、いい男。


「…ほんとに、ごめんね」
「大丈夫大丈夫、いつものことだし」
「…」


…あ、ちょっとひかれたかも。
だって今一瞬、無表情だったもん、俺、見逃さなかったよ?


姫莉ちゃんと俺は同じ駅で降りる。
電車乗って帰るのめんどくさいかなぁ。
兄貴とか呼んじゃおうかな?
車出してくれたりしないかな〜。


しれっとスマホを出して、兄貴にメッセージを送る。


『車出して〜、迎えに来て〜』
『どこ』


よっし。
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