校内一モテる地味子ちゃんの裏の顔
俺は駅の名前を送ると既読がついて、多分すぐ迎えに来てくれる。
多分、姫莉ちゃんのことだからこのまま俺のこと置いて帰るだろうし…。


「私今日ちょっと用事あって…」


ほら、あたり。


腕時計をチラチラ見ながら申し訳なさそうな顔をする。


「いーよ、その代わり今度埋め合わせしてよ」
「うぅ…がんばります」


…がんばりますとは。
俺にがんばります、なんて言っちゃったらそれはそういうふうにとってしまうんだけども。
そんなことある?


「しばらく忙しいから、予定空けるの時間かかりそうだけど…」


あ、そーゆーね、それはがんばってくれなきゃ困る。
…うーん、ちょっとフラれた気分。
まだ、期待しちゃダメってことだな。


「うん、よろしくね。気をつけて帰るんだよ」
「ありがとう」


姫莉ちゃんはいそいそと帰っていった。
部活もしてなくて忙しい…って、何してんだろう。


バイト?
一応、バイト禁止だけど…うちの学校。
まぁ、してる子も多いけどさ。
俺も夏だけ短期バイト入れるつもりだし。


んー…なんだろう。
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