校内一モテる地味子ちゃんの裏の顔
入学して1ヶ月。
既に学年で1番可愛いとか言われてる女の子と付き合ってみたものの長続きはしなかった。


クールビューティーって噂の隣のクラスの子とか、頭のゆるい女教師とか、いろいろ引っかけてみたけど、毎回同じ。
いまいちピンとこなくて。


あーあ、次誰にしよ。
誰がいいんだろ。


「…ゆみくん」


フワッと、ソプラノの声が俺の耳にフェードインしてくる。柔らかい、可愛い声。
透き通った、純粋そうなそーゆー声ね。
俺とは無縁そう。


「どうしたの?何かある?」


にっこりと笑いかけた。


声の先には、セミロングの黒髪を2つに三つ編みした地味な女の子、芦名姫莉(あしなひめり)。
俺的にはとんでも無く名前負けしてるなって感じるこの子。
前髪はぱっつん、切り揃ってて、大きな黒縁メガネ、ざ、まじめちゃん。


顔はちっちゃいし、色白なんだけどね。
可愛いとはいえなさそう。そんな感じ。
背はちっちゃくて、抱きしめるのにはいい感じのサイズ…よりももっとちっちゃい。
俺的には可愛くていいと思うけどね。
172センチの俺の感覚的に145センチ。
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