校内一モテる地味子ちゃんの裏の顔

「姫莉ちゃんのこと、もしかしたら全部受け止めれるかもしれないでしょ。


いつでも、本気で恋してるつもりなんだけど、俺は。
俺は別れたくないよ？脅してでも手に入れたかったって、わかんないの？


姫莉ちゃん、自分が可愛い事はわかるのに、どんなふうに考えられてるかはわかんないんだね。惜しいよ」



「……ゆみくんに、私のなにがわかるの？」


怯えたような、泣きそうな声。
震えてて、掠れて、ほとんど聞こえない。


「なにもわかんないよ」


これから知りたいんだよ、知りたくて、だから近づきたくて、付き合ってるんでしょ？
なのに姫莉ちゃんは明らかにそんな空気じゃなくて。


「そうだよね？なにもわかんないよね？


何年も前に、1回ヤってもらっただけの男にいつまでも執着してる私の気持ちなんて、わかんないよね？


相手が1ミリも覚えてなくて、初めましてみたいに関わってきて、それでも諦めれない女の気持ちなんて、わかんないよね？


元から本命でもなかった女が、毎日アバンチュールしてる男に覚えていてもらえるはずなんてあるわけないのに、それを期待してる私の気持ちなんてわかんないよね。


やっと、嫌いだって踏ん切り付けれた私に今更執着して来て、心乱されてる私のことなんて！
ゆみくんにわからないよね！？」