校内一モテる地味子ちゃんの裏の顔
「俺も〜っ、ついでに八雲も〜っ」
「は?俺も?」
「うんっ、しまーすっ」


ニッコニコで元気よく手を上げると、女の子が勝手にざわめき出す。
単純だな〜。可愛いなぁ〜。
女の子、楽チンすぎだな〜。


ちなみに今日の放課後は埋まっちゃってるんだよね、女の子と遊んできます、えへっ。
多分、その流れでホテルインかなぁ〜。


楽しみすぎて今から心躍るんだけど〜。
芦名ちゃんにかまけて3日くらい女の子の連絡放置してたからな〜。
たまには遊んであげないと、離れていっちゃうからね、危ない危ない。


「何?あの子落とすために必死すぎでしょ」


ヒソヒソと後ろから声をかけてくる八雲。


「そーそ、俺、こーゆーのはちゃんと本気だよ?」
「…それに俺を巻き込むなよ」


てへっと笑ってやると八雲は呆れた顔をして肘をついた。


「珍しいじゃん、あーゆー硬そうなの」
「興味あるなーって思っちゃったから落とすしかないよね」


そうしているうちにも体育祭の話は進む。
芦名ちゃんでさえもボーッと窓の外を眺めて、あーあ、って感じしてる。
いつも通り綺麗な三つ編み。おっきなメガネ。暇そう。
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