ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
ひとまず海は自分の部屋に椿と凌駕を連れて戻った。
2人とも看病が必要だ。

椿は自分の部屋に帰るといったが海がその申し出は聞き入れなかった。

海のマンションで凌駕は頭の怪我のこともあり、海のベッドで眠ってしまった。
椿は客間にこもり出てこない。

しばらくして海が椿の部屋をノックするとベッドで泣きながら椿は眠っていた。

静かにベッドのそばに近づき、その髪を撫でる海。

この気持ちが心配や同情ではないことに、もうとっくに気が付いている。
でも、この気持ちは消さないとならない。

香菜を想うと自分だけが未来に希望をもったらいけない。
明るい世界じゃなく、暗い日陰で生きるのだと決めている海。
生きていることだけで罪な自分が・・・これ以上望んだらいけないと自分に言い聞かせていた。
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