ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
「キャーッ!!」

夜中。椿の悲鳴で海と凌駕は飛び起きた。

海はリビングのソファから、凌駕は海の寝室から飛び出して椿の寝ている客間へ向かう。

先に椿のもとへ着いた海。椿はベッドの上で頭を抱えて過呼吸を起こしていた。

すぐに海がベッドにあがり椿の体を後ろから抱きしめるようにして座る。
「椿!椿大丈夫だ。落ち着け。」
海がそう語り掛けても椿の呼吸は荒いままだ。

「救急車呼びますか?」
凌駕が椿と海を見てそう言う。
「いや。過呼吸だ。袋もってこい」
海の指示に凌駕がキッチンへとんでいく。
「椿。」
荒い呼吸を繰り返しながら涙を流す椿の体を海が抱きしめる。
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