ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
「売らないんですか?」
「あー。」
椿が帰ってからの店内。凌駕と海は店を閉めて翌日配達する花の用意をしていた。
「売れないだろ」
海が視線を向けるのは椿が自分の名前を付けた花かご。

赤い花と淡い色の花が絶妙に組み合わされた花かごはきっとすぐに売れるだろう。
でも、椿からのメッセージが込められた花かごを販売する気にはなれなかった。

「いい子ですね。変な子だけど」
「・・・そっか?」
「続くといいですね」
「あぁ」
「問題は山積みだけど」
「それな」
そんな会話をしながら二人は作業を続けた。
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