ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
「目の下のクマひどいですけど。眠れてます?」
「まぁな」
凌駕がふと海に聞く。

「嘘つき」
「嘘じゃない。」
海は妻を失ってから不眠症になってしまった。
そのことを凌駕は知っている。
「いつかぶっ倒れますよ?そんな状態で運転すんの怖いんですけど」
「大丈夫だよ。」
「病院にちゃんと行ってください。」
「あー。」
「心配してますよ。きっと。空から」
凌駕の言葉に海は小さく笑う。

その笑顔があまりに切ない。

「ちょっと一服してくるわ」
海は凌駕に告げて店の裏口に向かった。
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