ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
椿が顔をあげると「よくやったな」と海が少し微笑んでいた。
「椿ちゃん!できたじゃん!」
息をのみずっと見守っていた凌駕も近づく。
「・・・できたんですかね・・・」
「できてたよ!」
凌駕も自分のことのように喜んでいる。
「できてましたかね・・・」
「できてたよ!」
「・・・」
椿は少し放心状態になった後に、少しうつむきながら微笑んだ。

その微笑みの美しさに凌駕は思わず見とれる。

ふとしたときに見せる笑顔や自信に満ち溢れる表情はかなり美しい。
見とれるような椿の表情に、心をつかまれる瞬間があった。

そして、凌駕はもう一つ驚いていた。
それは久しぶりに見る、海の微笑みだった。
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