ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
「店長」
「ん?」
「俺、店長が好きっす」
凌駕が酔っぱらっている。
約束通り早めに店を閉めて海と凌駕は二人で居酒屋にのみに来ていた。
「兄貴って呼んでいいですか?」
「もちろん」
海が寄っている凌駕を穏やかに見つめている。
何があったのか心配している海は凌駕を励まそう、悩みを聞こうという姿勢だった。
凌駕は酒が強いわけではない。それでもハイペースで酒を口に運んでいくのを見守りながら海は凌駕がつぶれても介抱できるようにセーブしながらのんでいた。
「兄貴」
「ん?」
「・・・優しいなー兄貴は」
「お前も優しいだろ」
「そうなんですよ!俺は優しいんです」
「自分で言うな」
酔っている凌駕に少し笑いながら海がビールを口に運んだ。
「兄貴ものんでください!」
「のんでるよ」
「もっと」
「はいはい」
凌駕に進められて海はビールをグイっと飲み干した。
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