ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
凌駕の言葉に、海が凌駕を見た。
初めて聞く話に、真剣な表情になる。
「姉貴は言ったんです。花屋が夢なんじゃない。兄貴との幸せを思い浮かべた時に、花屋をしている自分たちを想像したんだって。大好きな花に囲まれて、大好きな人と一緒に過ごせて、誰かにその幸せを花束にして贈りたいって。それが姉貴の夢だったんです。兄貴とだから願った夢なんですよ。」
「・・・」
知らない話に海が凌駕を見つめる。
「姉貴は確かに花が好きだったし。花屋も喜んでたけど。でも、兄貴との未来を想像した時に自分たちの幸せはこれだって思えたのが花屋を兄貴と二人でやる未来だったんだって。」
「・・・」
「姉貴のあんなに幸せそうな顔、俺、見たことなかったから。姉貴は最上級の幸せなときに死ねたんです。だって兄貴と花屋をする最上級の幸せの未来を手に入れたんだから。」
海は切なさをのみこもうと、ビールを流し込む。
「幸せな未来の形を守ろうとしてくれる兄貴の想いは、姉貴に十分届いてんですよ。十分すぎるくらい。十分すぎて、きっと今ごろ心配してますよ。姉貴。」
「・・・」
凌駕がグイっと自分の目にたまった涙を拭った。
初めて聞く話に、真剣な表情になる。
「姉貴は言ったんです。花屋が夢なんじゃない。兄貴との幸せを思い浮かべた時に、花屋をしている自分たちを想像したんだって。大好きな花に囲まれて、大好きな人と一緒に過ごせて、誰かにその幸せを花束にして贈りたいって。それが姉貴の夢だったんです。兄貴とだから願った夢なんですよ。」
「・・・」
知らない話に海が凌駕を見つめる。
「姉貴は確かに花が好きだったし。花屋も喜んでたけど。でも、兄貴との未来を想像した時に自分たちの幸せはこれだって思えたのが花屋を兄貴と二人でやる未来だったんだって。」
「・・・」
「姉貴のあんなに幸せそうな顔、俺、見たことなかったから。姉貴は最上級の幸せなときに死ねたんです。だって兄貴と花屋をする最上級の幸せの未来を手に入れたんだから。」
海は切なさをのみこもうと、ビールを流し込む。
「幸せな未来の形を守ろうとしてくれる兄貴の想いは、姉貴に十分届いてんですよ。十分すぎるくらい。十分すぎて、きっと今ごろ心配してますよ。姉貴。」
「・・・」
凌駕がグイっと自分の目にたまった涙を拭った。